キク坊の魂がオタマジャクシにされてるだず~!

其の三十
『ふざけんなぁ───!!!このオカマ妖怪───!!!』
尻を焼かれたのと仲間を葉っぱにされたのと色々交じり合って
怒りが湧いてきたのか…
栗吉は狂ったように尖葉子のビリーにありったけの罵声を浴びさせた
『キクを返しやがれ!!!ガマ公は食ってやる!!!』
高見の見物をしているビリーに下の方からぎゃあぎゃあと
イライラして飛び上がりながら栗吉が怒りの全てを
一生懸命にぶちまけている
「んもう~ウルサイわねぇ~」
栗吉の罵声もただウルサイだけと言う感じでビリーは
ため息を突きながら
寝そべるのを止めてゆっくりと起き上がる
“そんなにキクちゃんに会いたいの?”
小さい声で囁くとニヤリと不敵な笑みを浮かべ
ペロリと舌なめずりをした
「ハイハイ♥分かったわよぉ♥」
ビリーは心臓の部分に自分の右手を充てると
その部分が暗い空間の様に穴がポッカリ開くと
驚くべきことに中に手を突っ込んだのだ!
「キクちゃんね~」
おちゃらける様に言いながら
探るように手を動かすと、何かを掴んだらしく
それをズルリと引きずり出す
「ほ~ら、ご対面♥」
“プラり” とぐったりした生き物の尻尾を掴んで
栗吉に見せるように晒したのだ!
『なっ!!?』
その不可解な生き物はオタマジャクシのようで
良く見ると頭のてっぺんにキクの花の飾りがついているように見える…次回へ続く!
何やら只ならぬ事態になってキタだず~