この蛙腹から酸が出んの!?危なっ★

其の二十九
フジガエルは口を閉じ、中に何かを溜めながら
モゴモゴと動かしている…
まったりと目を閉じて特に動く気配は無い
大きいだけの木偶の坊か…?
“ビュ”
突如フジガエルが大きな口を開けたと思ったら
長い舌をハエを捕食するかの様に伸ばし
栗吉に攻撃してきたのだ!
“シュルルル” と言う独特の音と共に
長い舌は確実に素早く栗吉を捕らえた
『いきなりかよ───!!!危ねっ…に”───っ!!!』
舌に纏わりついた強力な酸の液で地面がエグレるように溶かされ
必死で避けたつもりが
ちょっと当たってしまったのか…
栗吉の尻に焦げ臭い白い煙が立ち上がり
その痛さに思わず声にならない声を上げる
『尻が…〇§ΘΣωёΩ∀』
良く分からない事を言いながら
栗吉は焦げた尻を撫でながらその周りをくるくると転げ回って
仰け反ったり突っ伏したりしながら悶絶していた
光藤から出来たカエルの妖怪だから大人しいと勘違いして
スキを突かれたのだ!
考えてみれば作った本人が攻撃的な妖怪なんだから
フジガエルが大人しいワケがない…
尖葉子のビリーは寝そべったままその様子を楽しそうに見物している
「面白いわぁ~モグラの尻焼き♥」
“あっはは!!” と、声を立てて笑った…次回へ続く★
俺大丈夫か!?