万の妖怪記

妖怪達の住む異世界に迷い込んでみました。

万の妖怪記

“初代” 万・妖怪記 第17話

葉怪・藤カエル

初代妖怪漫画28

其の二十八

 グラグラと地が揺れて地中から巨大な生き物が這い出て来る

───蛙だ!

しかも巨大な蛙

 

光藤の巨木を根から体に纏って尚且つ巨大に見える

フジガエルとでも言おうか

 

恐らく良く出会う “暴れツチガメの朱美” よりずっと巨大だろうか…

これで暴れなければ良いが呪によって作り出された妖怪故に

ビリーが命じれば何でも言う事を聞くのだろう

 

“ぐええ” と、低くウシの様な声で鳴くと

血の様に真っ赤な巨大な口の中が見えた

 

良く見ると滑りのある体にはゴツゴツとした岩のようなイボが

びっしりと付いている

 

『おああっ!!』

 

その禍々しい姿に思わず栗吉は絶叫した

フジカエルから見れば小さい虫みたいな自分が

踏みつぶされないようにぴょんと慌てて後ずさりして

何とか距離を取ろうとする。

 

尖葉子のビリーはフジガエルの頭に腰かけて

驚く栗吉を見下してはニヤリと不敵な笑みを浮かべている

 

栗吉は尖葉子のビリーよりも巨大で気味の悪いフジガエルの方が気になって

用心深くその動向を見守っていた

“グルグル” と何か異様な音が聞こえる

 

見ればフジガエルは喉の部分をプクリと膨らませて

今にも何かヤバイモノを吐き出そうとしているようにも見えて

栗吉は嫌な予感しかしてこないのだ

 

口の端から“しゅうしゅう”と白い煙が立ち上っている…次回へ続く!

来るぞくるぞ~!!