藤がカエルになっちまった!

其の二十六
「あん♥アタいの美貌にメロメロ?いいわよぉ♥ちょっぴりなら触っても…♥」
男気のあったキクと違ってこの妖怪はオネエ気質のようだ
くねくねと尻を振る変な奴を見て栗吉は鳥肌が立った
「おえっ!?キモっ!!コイツ存在がウゼーよ!!!」
この妖怪が社に封じられていた理由が解る気がする…
こんな変な奴に自分の友達が呪いを掛けられて大変な事になっている
そう思うと今度は腹が立ってきた
『野郎!!その汚尻蹴り飛ばしてやらぁ───!!!』
栗吉は短い足を延ばして尖葉子のビリーに
蹴りを食らわそうと飛び上がった!!
「強引なのは…ダ・メ♥」
“ちゅっ♥” と投げキッスを栗吉に向けて投げる
良く見ると金爺とお鈴を葉にした呪いの葉が飛んで来るのだった
「わわっ!!危ねぇ!?」
自分まで葉にされてしまっては金爺もお鈴も…そして囚われたキクも
助ける事は出来ない
普段何も考えていない栗吉だが仁義に厚い所がある
どうやったら呪いが解けるかは検討もつかないが
友を助けたいと言う気持ちで一杯だったのだ
栗吉は咄嗟に呪いの葉をかわすと
呪いの葉は栗吉の真横スレスレを掠めて後ろの光藤の大樹に
“ペタン” と張り付いた
呪いの葉が不穏な妖気を放つ…次回へ続く!!
頑張れ旧俺!皆を助けるぞ!(どうやって?)