キクの様子が何か変だー!?


其の二十三
『スズたんのチッスがぁ~!!!』
突然気が触れたかのように金爺絶叫する
金爺はお鈴のファンクラブ第一号でヤバイ位熱狂的なのだ!
そのお鈴ちゃんが、何処の馬の骨とも解らない人間の若造の頬に進んでキスをした
しかも、自分達には頂いた事の無い清らかな接吻を
出会って1、2秒でコヤツは奪い去ったのだから金爺の怒りはもはや頂点である!
(ちなみにお鈴のファンクラブは金爺と河童の拓蔵をいれて2種だけ)
『嫉妬爆弾 (ジェラシーボム)』
金爺は鉄のじょうろをキクに思い切って投げつけた
キクはパタリと昏倒する…
『落ち着けやボケ爺ぃ!!!』
気の触れた金爺ぃを栗吉がエビ固めをした
金爺は呻きながらギブアップのタップをするが栗吉は止めない
そんな二匹の妖怪の横で鉄のジョウロに当てられたキクが
よろめきながら、ゆっくりと起き上がった
体は頑丈に出来ているらしい。
「う……」
「坊や~大丈夫?」
キクを心配してお鈴が近くまで駆け寄って来た
だが───
何やら不穏な妖気を感じたのか途中で立ち止まって様子を見ている
ざわ… ざわ…
「ええ…♥ 超大丈夫よぉ♥」
先程までのキクとは明らかに違う何かがキクの声を借りて返事をした
いや…
声もキクのモノとは随分と違っているような…
キクの顔に薄っすらと黒い笑みが浮かんだ、次回へ続く!
え!何かキクやばくね!?