万の妖怪記

妖怪達の住む異世界に迷い込んでみました。

万の妖怪記

“初代” 万・妖怪記 第8話

初代妖怪漫画16

たかがシソ…されどシソ

其の十六

伝説宝「三宝

それを見つける事はお宝ハンターにとって最高の栄誉

 

金色の葉と花、その蜜は永遠の若さと寿命を与えると言う 【光藤】

七色に輝く羽根に透き通る声…生きた宝石 【ヒカリスズムシ】

煎じて飲めばどんな病も呪いも瞬く間に治癒する神の万能薬 【白仙シソ】

 

『伝説のお宝に巡り会えるとはな!!偶然とは言え俺って超ラッキ──❤』

キクは大興奮して叫んだ

と、言う事は白仙シソの梅漬けを食べればキクの呪いは解けるのだろう…

だが興奮し過ぎて呪われた事を忘れたのか、宝をただ握りしめる

 

「つ~か、シソと虫と花じゃん…伝説のお宝ショッボ~~」

そんなキクに根も葉も無い事を呟くように言う栗吉

ボリボリと白仙シソの梅漬けをただのお茶受けに食っている

確かにそうだ…普段食っている栗吉には別に何てこと無いものだし…

 

「ショボとか言うなよお前~…」

その栗吉の様子を見てちょっとテンションが下がったキク

 

「あのな!!三宝はその一つ見つけただけでも国一つ買える程の価値ある宝なんだ!」

少し冷汗を掻きながら栗吉に演説をするが

栗吉は梅漬けを食いながら殆ど聞いていない…コイツ (# ゚Д゚)

 

「栗~っ」

突然 “ガラリ” と、戸が開いて誰かが訪ねて入ってきた。

まあ、誰かと言っても妖怪なのだが…

其の十七

初代妖怪漫画18

「泥の石鹸ちょうだい!!」

 

玄関に立っていたのはショートカットの可愛い女子だった!

この可愛い女子は 【ヒカリスズムシのお鈴】

そう、キクの探していた三宝の一つ

虫には見えないが確かに妖怪・ヒカリスズムシだ

 

びっくりするほど簡単に伝説のお宝が二つ揃った……が

「「ウヒョーッ💖激プリ!!誰だよこの娘ぉ💖💖」」

 

鈴の可愛さに胸キュンしたキクは横にいたモグラの妖怪を手で押しのけて叫ぶ

 

『オイ (# ゚Д゚)』

梅漬けがポロリと落ちた

 

「何?コイツ…」

鈴はずっとこっちを見ている変な葉っぱの妖怪にちょっと不機嫌そう

可愛い口を尖らせている

不機嫌にしていても可愛い女子はカワイイとキクはキュンキュンした

イカスぅ~💖」

目がハートってこの事だろうか

 

「キク坊!!ヒカリスズムシのスズだ」

栗吉はキクにヒカリスズムシと紹介したが全く聞いていない

呪いを掛けられるというリスクまで冒して探してる伝説の三宝なのに

今は目の前の色に目現りしている…

 

そんな幸薄い青年に折角だから3つ目のお宝を見せてやろうと

栗吉は壁に掛かっていた菅の笠をかぶると玄関にピョコリと降りる

 

「さぁて!!」

気合を入れる

「丁度スズも来たし、久々に見に行くか!光藤の万年樹」

 

所で白仙シソの梅漬け、食べておけば良かったと後々キクは後悔するのだが

それは光藤についてからのお話───次回へ続く!!

可愛い子って得だよね~★いいな~